緯度と受熱量

地球上では赤道付近のように暑い地域と、北極や南極のように寒い地域があります。

それは地球が球形であるため、緯度によって太陽の光が差し込む角度が変わり、太陽から受け取る熱量(受熱量)が異なってくるからです。

緯度が低い場所では南中高度が高く、太陽放射は真上から強く照りつけます。

緯度が高い場所では南中高度が低く、太陽放射は斜めから弱々しく注ぎます。

このように緯度によって随分違ってきますね。

前回地球の熱収支はバランスが保たれていることを学びましたが、緯度別に見てみると…

緯度が低い場所
 入ってくる熱エネルギー > 出て行く熱エネルギー → 暑い

緯度が高い場所
 入ってくる熱エネルギー < 出て行く熱エネルギー → 寒い

ということになります。

でも実際の平均気温は赤道から137kmのシンガポールで約25℃、南極昭和基地で約-10℃でそれほど差があるわけではありません。

常に入ってくる熱エネルギーが大きいならもっと暑く、常に出て行くエネルギーが大きいならもっと寒くなるはずです。

どうして赤道付近と極地方の温度差は大きくならないのでしょうか。

それは「大気の大循環」という地球規模の大気の流れがあるからです。

赤道付近の熱が極地方に運ばれることで温度差は小さくなっているのです。




◆コーヒーブレイク◆

大気の循環のおかげで赤道付近と極地の温度差は小さいのだ。

といっても私の尺度でいうとめちゃくちゃ大きい温度差ですよ。

寒がりの私が行ったら凍えて死んじゃうかも。

でも昭和基地って一度は行ってみたい(?)。

まずは「南極料理人」のDVDで予習を。

南極を題材にした物語はたくさんありますが、料理人の話なんて面白そうじゃないですか。

南極でも当然お腹は空くもんねー。




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地球の熱収支 温室効果

太陽放射を100とした時、地表に届くエネルギーは49、地球放射は114と勉強しました。

これじゃどんどん熱は逃げて寒くなる一方のはずです。

一体どうやって地球の熱収支はつり合っているのでしょう?

それは「温室効果」という作用があるからです。

まずは一般的な温室について説明しましょう。

温室は透明なガラスやビニールで覆われています。

故に太陽光を通し中の土は暖められ、赤外線を放出します。

しかしガラスやビニールは赤外線を通しにくい為、熱が外に逃げず中が暖まります。

この温室と同じことが地球でも起きているのです。

地球の大気は温室のガラスやビニールと同じはたらきをしているのです。

大気中の水蒸気、二酸化炭素、メタン等には地表面から出た赤外線を吸収し再び地表にもどす働きがあります。

この作用のことを温室効果といい、お陰で地球の熱収支は釣り合っているのです。

これを踏まえて地球の熱収支を計算してみると…

地表面から出ていくエネルギー
=114(地表面からの放射)+30(対流・伝導)
=144

地表面に入ってくるエネルギー
=49(太陽放射による地表面の吸収)+95(大気から地表面への放射)
=144

地球の熱収支は釣り合っています。

もし大気からの放射がなかったら地表の温度は約-18℃になってしまうと考えられています。

現在の地球の平均気温が15℃と保たれているのは温室効果により地球の熱収支が釣り合っているからです。




◆コーヒーブレイク◆

世の中いろんな情報が溢れていて、いろいろ見ていると益々分からなくなってきます。

地球は本当に温暖化しているのか?

温暖化の原因は本当にCO2なのか?

どの情報ももっともらしく書いてあるので何を信じればよいのか…

福島の原子力発電所の事故もよく分からないし…

実際のところ誰も分かっていなくてそれぞれが都合の良い解釈をしているだけなのかも。




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地球の熱収支 地球放射

太陽放射を100とすると地表に届くエネルギーは49だと勉強しました。

このエネルギーをひたすら蓄え続けると地球は熱くて住めなくなってしまいます。

でも実際にそうなっていないのはなぜでしょう。

今回は地球から出て行く熱(エネルギー)について勉強します。

地球は熱を受け取るだけでなく宇宙に向かって熱を放出しています。

この地球が放出しているエネルギーのことを地球放射といいます。

地球放射は常に地表面から出ている赤外線で残念ながら目には見えません。

太陽放射を100とすると地球放射は114になります。

えーっ、太陽から地表面に届くエネルギーは49なので大赤字になってしまいますね。

これじゃ地球は寒くて住めなくなっちゃいます。

でも実際には快適な温度を保っていますよね。なぜでしょう。

次回はその仕組みについて勉強します。




◆コーヒーブレイク◆

地球は絶えず赤外線を放出していると言われても…

目に見えないのでピンとこないですよね。

そんな赤外線をとらえモノの温度を測定する道具があることを知っています?

赤外線放射温度計って言うそうです。

これを使えばモノに触れずに温度を測ることができるんです。

食べ物や飲み物など直接触れないで温度を測ることができるのでいいですよね。

何だか面白そう。




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地球の熱収支 太陽放射

収支というと収入と支出。思い浮かぶのはお小遣い帳ですね。

同じように地球にも収支があるんです。えっ何の? それは「熱」(エネルギー)です。

地球には入ってくる熱(エネルギー)と出ていく熱(エネルギー)があります。

今回は入ってくる熱について勉強します。

入ってくる熱と言えば「太陽」

太陽は宇宙空間で自ら輝きエネルギーを放出しています。

その一部は勿論私たちの地球にも届いています。

太陽からの可視光線や目に見えない赤外線などの電磁波を太陽放射といいます。

そしてこの太陽放射が地球上のほとんど全てのエネルギーの源になっています。

それではそのエネルギーの量は一体どのくらいなのでしょう?

それは「太陽定数」を使って求めます。

太陽定数とは、地球の大気の外で太陽光に垂直に当てた1㎡の平面が1秒間に受ける太陽のエネルギー量のことを言います。

地球が受け取っている太陽放射の総エネルギー量を計算すると…

太陽放射の総エネルギー量
= 太陽定数(1.37KW/㎡) × 地球の断面積
= 1.75×1014KW

これは原子力発電所(100万KW)1億7500万基分ということです。

しかしこの太陽放射の全てが地表に届くわけではありません。

太陽放射=100 とすると
大気や雲に吸収=20
大気や雲で反射=22
地表面で反射=9
地表に届くエネルギー=100-20-22-9=49

この49のエネルギーをひたすら吸収すると地球はどんどん熱くなり住めなくなってしまいます。

でも実際にはそんなことになっていません。

どうしてでしょう? その辺については次回学びます。




◆コーヒーブレイク◆

電気がない! ガスがない! 困った!

そうだ、太陽があるじゃないか。

日頃忘れがちだけど太陽の恵みは絶大なのだ。

たとえ災害でライフラインが止まったとしても、

太陽という大きなエネルギーがあるじゃないか!

災害時は勿論、キャンプやピクニックでも重宝するソーラークッカー。

太陽の力を実感できます。




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大気の温度

高度が上がると気温はどう変化すると思いますか?

そんなの簡単簡単。極寒のエベレストを見てごらんなさいよ。

高いところほど寒いに決まってる!

というのは大きな間違いなんです。

大気の温度は高度によって結構複雑に変化しているのです。

大気は地表から順に対流圏、成層圏、中間圏、熱圏の4つに区分されています。

実はこれ、大気の温度変化の仕方によって分けているのです。

ではそこでの温度変化を地表に近い対流圏から順に見ていきましょう。

●対流圏(0~9/17km)
温度は高度とともに低下します。
太陽に暖められた地面が下から大気を暖めるので気温は地表面に近い方が高く、高度が上がるほど下がります。
地上の平均気温が約15℃、対流圏の最も上では-55℃。
雲や降水などの気象現象が見られるところです。

●成層圏(9/17~50km)
温度は高度とともに上昇します。
オゾン層が紫外線を吸収して熱を出し周りの大気を暖めるので高度が上がると気温も上がります。

●中間圏(50~80km)
温度は高度とともに低下します。
オゾン層の影響がなくなるので高度が上がるほど気温は下がります。
中間圏の上は大気の中で一番気温が低いところです。

●熱圏(80~800km)
温度は高度とともに上昇します。
太陽からのX線などを直接吸収するので気温はとても高くなります。
オーロラや流星が発光するところです。
大気の中で最も気温が高いところです。

如何でしょうか。結構複雑ですよね。

オーロラができる場所ってこんなに気温の高いところだったとは驚きです。

青く輝いたり、赤く染まったり、幻想的なオーロラや美しい流星を見せてくれる大気。

大切にしなくちゃね。




◆コーヒーブレイク◆

オーロラを一度見てみたい。

とても幻想的で感動するんだろうなぁ。

でも行けば確実に見ることができるのだろうか?

寒くて待っていられないかもしれない。

いやそれ以前に行くおカネがない。

これも夢で終わってしまうのか…

ならばお部屋の中でオーロラを見るか。




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大気圧

前回、地球には地表から約100kmにかけて薄い大気があることを勉強しました。

当然ですが地表に住んでいる私たちにはこの大気の重さがかかっているんです。

大気(空気)にだって重さがあるんです。

その重さのことを大気圧(単に気圧ともいう)といいます。

海抜0mの大気圧は1気圧。

気圧の単位:hPa(ヘクトパスカル)で表すと、1気圧は約1013hPa(ヘクトパスカル)です。

ここでは1cm2に1kgの重さがかかっています。

でも私たちはそんな重さを全く感じていないですよね。

それは私たちの体の中からも同じ気圧で押しているからなのです。

このように気圧は地上の物体に対してあらゆる方向からはたらいています。

そして気圧は高度とともに低下します。

高いところに行けばその分上にある空気の量が減るからです。

富士山に登った時、密閉されたポテトチップスの袋がパンパンになるのもそのためです。




◆コーヒーブレイク◆

いつも自分の体重のことばかりで…

今日まで空気の重さなんて考えたこともありませんでした。

気圧って台風の時の天気予報でしか意識したことはなかったなぁ。

地学ガールとしてはもう少し気圧も意識しないとね。

気圧計なんか持っているとかっこいいですね。

時々バッグから取り出してチェックしてみたリして…これぞ地学ガール!

買うならお洒落なアナログがいいな。




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大気の組成

地球や惑星を取り巻く気体のことを大気といいます。

今回はその大気について勉強します。

地球の大気は地表から100kmくらいまでの薄い層です。

地球の半径のたった60分の1ぐらいしかありません。

この薄い大気が今の地球の自然環境を形作っています。

現在の地球の大気の組成を調べてみると以下のとおり。
※大気中の水蒸気は場所や時間によって0~4%の範囲で変化するから除いています。

窒素(N2)…78%
酸素(O2)…21%
アルゴン(Ar)…0.9%
二酸化炭素(CO2)…0.04%
ネオン、ヘリウム、メタン、クリプトン、二酸化硫黄、水素、一酸化二窒素、…

地球の大気はいろいろな成分が混じり合っている「混合気体」なのです。

その成分の割合は高度80kmくらいまで一定です。

ここで一つ「あれっ」と思うことがあります。

地球温暖化で騒がれているCO2って割合で言うとたったの0.04%?

産業革命以降排出され続けどんどん増えているって言うけどたったこれだけなんだ。

ということは地球の環境は驚くほど微妙なバランスで保たれているってことなのかぁ。

これまでに学んだ地球の大気の変化を振り返ってみると…

原始大気(主に二酸化炭素や水蒸気)

マグマオーシャンだった地表が冷えて固まる

大気中の水蒸気が雨となり海をつくる

二酸化炭素が海に溶け込み大気中に窒素が増える

生物が誕生し光合成で大気中に酸素が増える

地球の大気は大きな歴史の中でダイナミックに変化してきたのですねー。




◆コーヒーブレイク◆

私たちが生きることができるのは大気のお陰なんだ!

私たちはついついそのことを忘れてしまいます。

大気って目に見えないからでしょうか。

CO2もPM2.5もお構いなしで排出しているように思えてしまいます。

このままではゴーグルと防毒マスクを身につけ、全身を覆わなければ外出できない日も近いかも。

空気清浄機が当たり前のように店頭に並んで売られているのを時々異常と思えてしまいます。

最近、「星の王子さま」の「大切なものは目に見えない」って言葉をよく思い出します。




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噴火を予知する方法

災害って事前に予知できれば随分違いますよね。

逃げることができますし。

当然火山も事前に噴火が分かれば大きな犠牲を出さなくて済みます。

今回は噴火を予知する方法について見ていきましょう。

ただし、噴火の前兆は火山によって様々、故に方法も様々です。

いくつか方法を挙げていきますと…

・火口監視カメラ…火口を24時間監視

・傾斜計…山の斜面の傾き具合の変化、山の形のゆがみを計測

・ヘリコプター…上空から火口を監視

・人工衛星…GPSで火山体の伸び縮みの変化を調査

他に地震計や磁力計などもあります。

でも最近ではもっとすごい方法があります。

その名も「ミュオグラフィー」

火山を通り抜けるミュオンという素粒子(宇宙線)を使って火山内部をレントゲンのように撮影する技術です。

なぜそんなことができるのか?って。説明しましょう。

宇宙線はその種類によって透過度が異なります。

X線は数m、ニュートリノは1万km以上のものを透過します。

ミュオグラフィーで使うミュオンは数km程度のものを透過します。

ちょうどいいですね。

ミュオグラフィーでは火山を通り抜けたミュオンを麓に設置したミュオン検出器でとらえ内部の様子をレントゲンのように映像化します。

その映像よりマグマの位置を調べ、噴火が近いかどうか予知することができます。

マグマが上がっていれば噴火が近く、マグマが下がっていれば噴火しないと。

火山の内部が見えるなんてすごいですね。

将来、地球内部のことも見ることがてきそう!




◆コーヒーブレイク◆

噴火と言えば、富士山。

日本最大の活火山なんですよね。

宝永噴火から300年、不気味な沈黙を続けていると思いませんか。

もし噴火しちゃったらどうなるんだろう?

明日かもしれないと思うと気が気ではありません。

どんな災害に見舞われるのだろう?

火山灰、溶岩流、火砕流、…日本はどうなっちゃうの?




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溶岩流と火砕流

火山というからには噴火もします。

その火山の噴火を大きく分けると2つのタイプになります。

「溶岩流」と「火砕流」です。

まずは「溶岩流」から見ていきましょう。

溶岩流はマグマが火口から流れ出したものです。

比較的ゆっくり流れるため通常は歩いて逃げることができます。

溶岩流で有名なのは伊豆諸島の三宅島(火山島)の噴火です。

1983年10月、山腹の割れ目から噴火が起こり溶岩が流れ出しました。

この溶岩流は時速1.7kmで流れ下り、山林耕地を焼き尽くしました。

人的な被害はありませんでしたが、約400戸の住宅が溶岩にのみ込まれました。

続いて「火砕流」について見ていきましょう。

火砕流は火山灰など火山から噴出した固体(火山砕屑物)と高温の火山ガスが混ざり合って火山の斜面を高速で流れ下るものです。

そのスピードは時速100kmにもなることがあり、発生してからは逃げ切ることができません。

火砕流で有名なのは長崎県の雲仙普賢岳です。

1991年6月、雲仙普賢岳が噴火し、火山灰や噴出した個体が火山ガスと混じって、ものすごい速さで山の斜面を流れ下りました。

報道関係者、消防団員、警察官、住民など43名の死者・行方不明者を出す大惨事になりました。

火山からの豊かな恵みを受ける一方で私たちはこのような大災害も受けているのです。




◆コーヒーブレイク◆

溶岩流と言えばこの映画!

「ヴォルケーノ」です。

溶岩流に立ち向かう勇気ある人々の姿を描いた感動&パニック映画です。

中でのトミー・リー・ジョーンズが演じる緊急事態管理局局長がとってもかっこいい。

行動力、判断力、勇気、熱いハート、…

何もかもスーパー過ぎる!

地学好きなら是非観ましょう。




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